「学校」というと小学校からと思っていませんか。幼稚園も学校教育法に
定められた学校です。小学校入学前までのお子様の教育は、教育課程
(「幼稚園教育要領」文部省告示)に基づいて行われます。
 
幼児期になると、子どもは、周りへの興味・関心・人とのつながりなどが
急速に広がり、親への全面的な依存の状態から自立に向かい始めます。
幼稚園は、このような発達を踏まえて、初めての集団生活の中で、一人
ひとりのよさや可能性を伸ばしていくところです。
 
幼稚園は、遊びを大切にした保育(教育)を行っています。この時期に思い
切り遊ぶことで、その後の学びや創造性が豊かになるといわれています。
このため、幼稚園では小学校以降の教育と異なり、教科書を使わず、
「遊び」中心の活動を行っています。これらの遊びは、「国語」や「算数」
などと同じように子どもの将来にとって大切な学習です。
そこでの日野幼稚園が思う「遊び」とは、大人社会でいう仕事や勉強に対比
させていう遊びの意味ではなく、園児が自分から興味や関心をもって
かかわり、心や体を働かせて作り出す動き全体を指します。「何だろう」
「面白そう」「やってみたいな」と、子どもの心が動いたときが遊びの始まり
です。幼稚園では、子どもの心が動くような”ひっかかり”を数多く用意して
います。
 
幼稚園の「遊び」と小学校の教科学習などは、一見何のつながりもないよう
に見えるかもしれません。しかし、子どもは、幼稚園での様々な遊びを通して、
うまく人とかかわれるようになったり、言葉が豊かになったり、自然の美しさや
不思議さなどに気づいたりすることで、小学校以降の学習の基盤が作られます。
日野幼稚園では、全クラスが複数担任のティーム保育により、子ども達の心が
動き、子ども自らこの”ひっかかり”に働きかけ、遊び始め、そしてその遊びが
充足するよう、楽しいものになるよう、きめ細やかな援助をします。
「楽しかった」「面白かった」「もう一度やりたい」−こうした遊びを経験することに
よって、子どもは、”達成感”や”充足感”、時には”葛藤”や”挫折感”を味わい、
人間として必要なものを学んでいくものと思います。



 こうした日野幼稚園の生活を通して、健
やかに成長してほしいとの思いから、次の
2点を「教育目標」として掲げています。

【個 性】
自己を発揮し、がんばる力を育てる

【社会性】
人を思いやり、優しい心を育てる

 子ども達には、主体性(個性)を伸ばしながら、
集団のルール(社会性)が身につく人になって
ほしいと願っています。